海外でも共感を呼んでいるそうですね。

「2006年に中国語版を発刊。中国や台湾は同じ漢字の文化がありますので、共感を呼びました。今は英語圏にも広げていこうと計画していますが、『ハーフアグリカルチャー・ハーフX』では伝わりづらい(笑)ので、思案しているところです。

基本的な営みである『食』を生みだす農業は、自然や環境を考えるにはもっとも適していると言えます。夏に雨が降らず気温が上がるとまずクーラーをつけた人が、作物の出来が心配になる。そして、種を巻くということで、自然につながっていることが実感できます。

もう一つ、現代人は忙しくなり過ぎているということです。テレビやインターネットをいったん切ってアンプラグし、時には自分を振り返るという意味で、瞑想の時間が必要だと思います。自然の中に身を置くと内なる声が聴こえてきます。

心と身体がバラバラになっている今の時代、こうした時間が求められているのだと思います。瞑想の時間に適しているのが、農作業なのです。私も田んぼや畑で、ふと浮かんだ言葉をメモしています。

小さな農をすることで、本当に大事なものは何なのかということに気付くことができるようになる。それが万象につながる、天地につながることなのだと思います」






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