「自然を楽しむ旅」が熱い!


「エコツアー」の人気が高まっている。エコツアーとはその名の通り、自然に触れ合う旅のことをいう。世界遺産に登録された北海道・知床をはじめ、東北地方の白神山地、東京の小笠原諸島、鹿児島の屋久島、沖縄などを中心に行われてきた。エコに関心が高まり人気が高まる一方、同時に地域の振興、経済効果の側面でも期待され、その取り組みは全国各地に広がっている。

愛好者は若年層から年配の人まで幅広く、年々、愛好者も増えており、人気もうなぎのぼりだ。実はエコツアーは国内だけではなく、海外でも人気が高いレジャーだ。ふだん、目にすることのない大自然を自分の目で見てリアルに体感できる、それがエコツアーの最大の魅力だ。また、観光によってもたらされた利益の一部を自然保護に役立てたり、「観光産業」と環境保護の両立を目指す仕組みとしても期待も大きく、国にあげて取り組む国も少なくない。

エコツアーとは楽しみながら、自然や地域に対して理解を深める旅とも言える。自然体験や動物や草花の観察が柱だが、単に自然を紹介、観察に留まるのではなく、その土地ならではの自然が肌で体験できる様々な工夫が盛り込まれている。

最大の特長と言えば、まず、インタープリターと呼ばれる専門のガイドがつくことだろう。うっそうとした森の中を自分の庭のように知りつくすインタープリターたちの案内で深く森の奥に進み、そこに生息する植物や動物について説明を受ける。その土地のことを知ることで、まるで、自分もずっと昔からそこで暮らしてしてきたような気持ちになるのである。

被い茂る草木をかきわけ森を進むとき、真っ暗な洞窟を進むとき、また、島いちばんの高台から眼下に広がる海を見渡すとき、暗闇の中でキラリと光る野生動物の眼を見るとき、子どものときのようなワクワクとした冒険心を思い起こさせるのだ。

エコツアーというと特別のような感じもするが、温泉旅行や名所観光のついでに気軽に参加してみるのもいい。エコツアーは大手旅行代理店でもツアーが企画されているし、もちろんそれに参加するのも楽しいが、自分でインターネットを使ってガイドを見つけたり、時刻表を見ながら、また、好みのホテルを探しながら、自由にプランを練るのも楽しい。

北海道では流氷を眺めるツアー、産卵のために川を昇る鮭の遡上を見るツアー、沖縄では海岸に流れ着いた漂着物を集めるビーチコーミング、ホエール・イルカウオッチング、マングローブの森や洞窟探検など、どれもこれも、写真を見るだけのものとは異なる、自然の息吹が生で肌に伝わって来る旅だ。そんなわくわくできる旅、魅力たっぷりのエコツアーが全国各地に生まれている。そんな各地のエコツアーをレポートしたい。

知床五湖 羅臼 霧多布 アラスカ

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