上映中の「イエローケーキ・クリーンなエネルギーという嘘」が話題を
呼んでいる。
「イエロー・ケーキ」とは、原発の燃料として使われるウランのことで
「黄色い粉」という意味だ。鉱石採掘の段階で処理不可能な放射性物質を
大量に発生させている事実を、世界各地のウラン採掘現場を5年にわたる取材で
明らかにした。これまでほとんど取り上げられてこなかった原発問題の
川上「ウラン採掘」にフォーカスした作品である。
映画では巨大な資本が動く世界的ウラン企業の思惑、そこで働く人々が
被ばくの知識を持たないこと、そして、日々の暮らしを描いている。
登場するオーストラリアのダーウィンに近い同国最大のウラン鉱山が
レンジャー鉱山である。この地はクロコダイル・ダンディーの舞台にもなり、
クロコダイルなど野生動物が多く生息するカカドゥー国立公園の内側にある。
同鉱山に近いジャビルカでウラン開発プロジェクトを進めているのが
ウラン生産大手企業のERA。
多額のお金、雇用など経済発展を約束し、開発にサインをするようせまるが、
原住民・ミラー族の族長・イヴォンヌは首を縦にふらない。
彼女の主導により世界的に広がった反対運動により、現地は放置されたままで
採掘は始まっていない。2011年、イヴォンヌはパン・ギムン国連事務総長宛ての
メッセージの中で「福島の原発事故でウランが使われたのだとしたら残念に
思う」と伝えたという。
かつて日本にも「人形峠」というウラン鉱山があった。岡山県と鳥取県の県境に位置し、
1950年から60年代にかけてウランが採掘された。ウラン残土の放置が
発覚したのは、その30年後1988年。それから18年後の2006年に撤去され、
人形峠県境でレンガ加工され、2011年6月に県外に搬出された。
実に福島第一原発事故後、3カ月後のことだ。
この事実は、ほとんどの国民が知らされていない。福島第一原発事故後、
セシウムなど放射能汚染についての報道が行われているが、マスコミで
報道されていることがほんの一部にすぎないということを示しているとも
言えるだろう。
先に公開された「100000年後の安全(10万年後の安全)』は原発のゴミで
あるウランをどう処理するか、川下の問題を扱った作品である。
セットで見ることで原発問題の本質が見えてくる。
●公式HP
http://pandorafilms.wordpress.com/roadshow/yellow/
●1月23日(月)自由報道協会主催の 「イエロー・ケーキ~クリーンなエネルギーという嘘」のチルナー監督記者会見レポート
http://actdoi.com/houkoku1.html
●配給・劇場プロデューサーが語る 映画「イエロー・ケーキ」の魅力!

