環境破壊は、社会の破滅につながる。地球環境問題を真剣に考えよう

地球環境問題が叫ばれて久しい。温暖化により各地で氷が溶け、将来、より頻繁化する異常気象、また、それに伴い、海洋諸国が水面に沈んだり、食糧危機が心配されている。また国内では、福島原発事故以来、今後、原発をどう考えるのか、エネルギー問題にも国民の関心が高まっている。

かつて日本も戦後の復興期を経て、電化製品の三種の神器と言われたテレビ、冷蔵庫、洗濯機は、サラリーマンの憧れだった。国民全体が「より豊かになろう」と活気に溢れた時代であり、それがお金を稼ぐことであり、幸せにつながるはずだった。しかし、現実はどうだろう?

国内では年間3万人もの自殺者がいる。そして、誰にもみとられることなく亡くなる老人の孤独死。その他にも、過労死、リストラ、貧困…便利な商品、欲しくなる魅力的な商品が次々に発売される一方で、毎日のように報道される社会の片隅で忘れ去られた人たち。これが、私たちが懸命に額に汗し、目指す豊かな社会と言えるのだろうか?

海外でも中国の経済発展は深刻な環境被害を引き起こしているように、インド、ブラジルなどの新興国もまた、さらに豊かさを求めるようになり、温暖化、エネルギー、食糧問題はさらに深刻さを増していくだろう。先進国が経済発展を求め、際限なく豊かさを追求する一方で、アマゾンなどでは森林伐採が進み急速に森が失われている。

数年前、国民の幸せを図る指標で、いわゆる経済の豊かさを示すGDPの上位ではないアジアの小国・ブータンが世界一という結果になった。大量生産、大量消費でまわす経済、モノを持てば幸せになる…その幻想は誤りだったことに気がつくべきではないだろうか。

今、世界で関心が持たれる地球環境問題。そして、誰にもとっても切り離すことができない「働くこと」 。この両者が相互に結びあうことで、「思いやりに溢れる優しい社会」「持続可能な社会」に近づくのではないだろうか。